![]() エプスタイン−バーウイルス(ebv)再活性化のインビトロ診断のためのzebraタンパク質由来合成ペプチドの使用
专利摘要:
本発明は、ZEBRAタンパク質に由来するポリペプチド又は該ポリペプチドの変異形若しくはアイソフォームの、EBV感染に関連する病的状態に罹患した対象者の生物学的試料中のEBVウイルス再活性化のインビトロ及びエクスビボでのスクリーニングのための使用を開示する。なし 公开号:JP2011513759A 申请号:JP2010550179 申请日:2009-03-10 公开日:2011-04-28 发明作者:ドゥルーエ,エマニュエル 申请人:ユニヴェルシテ ジョセフ フーリエUniversite Joseph Fourier; IPC主号:G01N33-569
专利说明:
[0001] 本発明は、エプスタイン−バーウイルス(EBV)再活性化のインビトロ診断のためのZEBRAタンパク質由来合成ペプチドの使用に関する。本発明は、詳細には、EBV再活性化の診断のためのIgG抗体レベルを決定する方法に関する。] 背景技術 [0002] エプスタイン−バーウイルス(EBV)は、ヒトBリンパ球における潜在性感染を確立するガンマヘルペスウイルスであり、該細胞をリンパ芽球様細胞株(LCL)に効率的に形質転換させ、免疫無防備状態の個体における伝染性単核球症、バーキットリンパ腫(BL)、ホジキン病、上咽頭癌(NPC)及びリンパ球増殖性疾患の病因に関係する(Epstein MA及びCrawford DH, 2005;Klein G, 2005;Cohen JI, 2005)。 一次感染は、しばしば、自己限定期間の臨床的不健康状態(self-limited period of clinical illness)を伴うが、長期の潜伏期間には無症状である。活性化後、ウイルス遺伝子の転写は、潜伏期から、亢進された複製及びウイルス産生に至る細胞溶解期に切り換わる。このウイルスは、4つの潜伏プログラムを選択できる(潜伏0、I、II及びIII)。] [0003] 健常個体では、EBV潜在性感染は、主として休止免疫記憶B細胞に限定されるようである(Babcockら, 1998)。これら細胞で一貫して検出される唯一のEBV遺伝子産物は、(i)潜在型膜タンパク質LMP1及びLMP2A/2B、(ii)現在、潜伏と呼ばれている遺伝子発現パターンを規定するEBNA(エプスタイン−バー核抗原)である(Thorley-Lawsonら, 1996)。] [0004] バーキットリンパ腫の生検では、エプスタイン−バーウイルス核抗原1(EBNA1)のみが発現する(潜伏I)。ホジキン病、NPC及びT細胞リンパ腫では、EBNA1、及び潜在型膜タンパク質ファミリーの3つのメンバー(LMP1、LMP2A及びLMP2B)の種々の組合せが発現する(潜伏II)。急性伝染性単核球症の間、免疫無防備状態の個体におけるリンパ球増殖性症候群及びインビトロで樹立されたLCLでで、6つ全ての核抗原(EBNA1〜6)が発現する(潜伏III)。加えて、3つ全てのLMPが発現する。EBV感染細胞株は、ウイルス粒子について完全に非生産性であるか、さもなければ感染の潜伏段階から細胞溶解サイクルへ自発的に切り換わった細胞の小亜集団を含む。] [0005] 切り換え機構は完全には理解されていないが、ウイルス遺伝子発現における最初の検出可能な変化の1つは、EBV最初期遺伝子BZLF1の活性化であり、この遺伝子は細胞溶解スイッチトランスアクチベーターZEBRAをコードする(Flemingtonら, 1991)。ZEBRAは、BRLF1遺伝子のタンパク質産物と共に、細胞溶解サイクルのカスケードを開始する(Feederleら、2000)。 免疫学的に健常又は免疫抑制されたEBV陽性の成人は、同レベルのEBVウイルスの細胞溶解性複製を示す(Hongら, 2005;Montoneら, 1996)。この活動性ウイルス複製は、おそらく、終生の存続に必要である。] [0006] 免疫応答性の個体はEBV感染細胞の増殖を制限することができ、しばしば標準の血清学的プロフィールを示す一方、先天性の又は獲得した免疫不全を有する個体は、EBV関連リンパ球増殖に対して高度に感受性である。 ZEBRAタンパク質(配列番号6)は、転写因子であり、アミノ末端部のトランスアクチベータードメインと、DNA結合ドメインと、該タンパク質のカルボキシ末端部の二量体化ドメインとからなる3つの機能的ドメインを含有する。 ZEBRAは、高免疫原性のタンパク質であり、抗体により認識され易い多くのエピトープを含有する。] [0007] いくつかの研究は、EBV再活性化を検出するためにZEBRAタンパク質を使用することを開示している。 Drouetら(Drouetら 1999)は、ホジキン病検出のためのZEBRAタンパク質の使用を開示している。ZEBRAにより、患者血清中で、ZEBRAに対する抗体を用量依存的に検出することが可能になる。 Tougeら(Tougeら, 2006)及びTedeschiら(Tedeschiら, 2006)は、それぞれブドウ膜炎又は白血病を患う患者におけるEBV再活性化を検出するためのZEBRAの使用を開示している。 Dardariら(Dardariら, 2001)は、EBV再活性化を亢進するためのZEBRA並びにp54及びp138タンパク質の使用を開示している。] [0008] 以前の全ての文献は、EBV再活性化を検出するためにZEBRAタンパク質を用いる方法を開示するが、これらの文献はいずれも、EBV再活性化を検出する方法の提供にZEBRAのフラグメントを用いることができることについて言及していない。 ZEBRAエピトープのうち、ZEBRAの主要免疫原性領域を含有する2つの主要ポリペプチドP130 ZEBRA及びP125 ZEBRAが同定されている。P130 ZEBRAは、ZEBRAタンパク質のアミノ酸157〜195に相当し、P125は、ZEBRAタンパク質のアミノ酸59〜93に相当する。 感染過程の間に産生される抗体のうち、ZEBRAタンパク質に対して惹起される抗体は、EBV再活性化と呼ばれる特定のプロセスの間に検出される(Marechalら 1993, Joabら 1991, BroussetらAIDS 1994)。] [0009] 血清学は、ウイルスそのものが1964年に発見されるかなり以前から、EBV感染の診断における重要な補助であった。EBV感染は、種々の抗原(構造タンパク質及び非構造タンパク質の両方)に対して広範な抗体を生じる(Henle W及びHenle G, 1981)。 感染過程にわたって、種々のEBV抗原に対する抗体のレベルは上昇した後に減少する。このことは感染段階についての有益な情報を提供する。患者の免疫系における個体差は、或る時点で全く同じ抗体プロフィールを生じる人がいないことを意味する。しかし、感染過程の間の抗体産生シーケンスは、有用な診断情報を提供するに充分に一貫している。] [0010] 抗ZEBRA抗体の出現は、EBVに関連する病的状態の血清学的診断の間及びEBVに関連する病的状態を発症し易い患者(免疫抑制患者及びEBV感染に関連する新形成を患う患者)のフォローアップの間の重要な事象である。] [0011] いくつかの研究が、P130及びP125を記載し、その免疫原性をEBV感染検出用及びEBV感染に関連する病的状態の進行の間の診断及び予後マーカーとして使用することを記載している。 WO96/21155は、EBV一次感染の間にP130 ZEBRAタンパク質の有無を決定する方法を開示する。この文献は、該疾患の第1ステップの間にP130を使用することのみを記載し、該不健康状態の第2のリバウンドの間、例えばEBV再活性化の間の使用は記載していない。] [0012] Dardariら(Dardariら、2007)は、上咽頭癌(NPC)の間のP125及びP130 ZEBRAタンパク質の予後重要性について記載する。この論文は、P125に対する抗体が、年齢に関係なく、P130に対する抗体より多くNPC患者に存在することを示す。しかし、この論文は、予後マーカーとしての他のEBVタンパク質の使用について記載していない。 WO00/55622は、特にP100 ZEBRAタンパク質を含んでなる、EBVウイルスによる感染を防ぎ、バーキットリンパ腫、ホジキン病及び上咽頭癌のような病的状態の発症を防ぐ医薬組成物を記載する。] 発明が解決しようとする課題 [0013] 現在まで、EBVウイルスに感染した健常患者又はEBV感染に関連する病的状態を患う患者においてEBV再活性化の検出を効率的かつ迅速に可能にする方法は存在してない。] [0014] 本発明は、P100 ZEBRAタンパク質に対するIgG抗体が、P130又はEBVウイルスからの任意の他のタンパク質、例えばEBNA、VCA及びEAタンパク質に対する抗体より迅速に出現するという予期せぬ知見に基づく。詳細には、本発明者らは、驚くべきことに、P100 ZEBRAポリペプチドが、EBV再活性化の間に産生される抗体を検出するために用いることができる非常に有効な免疫原性ポリペプチドであることを見出した。] [0015] 本発明の目的は、患者において、EBV再活性化に関連する病的状態の間に、EBV ZEBRAタンパク質に対するIgG抗体を検出する方法を提供することである。] 課題を解決するための手段 [0016] 本発明は、配列番号1により表される以下のアミノ酸配列を少なくとも含んでなるZEBRAタンパク質に由来する少なくとも1つのポリペプチドの、EBV感染に関連する病的状態を患う対象者の生物学的試料におけるEBVウイルス再活性化のインビトロ及びエクスビボスクリーニングのための使用に関する。 本発明において、配列番号1により表される使用するポリペプチドは、以下の配列-X1-P-X2-P-X3-P-X4-で規定される。 式中: −X1は、プロリンを除くアミノ酸、又は最後のアミノ酸がプロリンでない連続する任意の2アミノ酸から連続する任意の19アミノ酸までの配列を表すことができ、 −X2及びX3は、互いに独立して、プロリンを除く既知のアミノ酸から選択される1つのアミノ酸を表すことができ、 −X4は、プロリンを除くアミノ酸、又は最初のアミノ酸がプロリンでない連続する任意の2アミノ酸から連続する任意の12アミノ酸までの配列を表すことができる。] 実施例 [0017] 本発明によれば、アミノ酸は、20の天然アミノ酸からなる群より選択される:アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、プロリン、セリン、トリプトファン、チロシン及びバリン。本発明によるれば、各アミノ酸は、非標準アミノ酸からも選択できる:セレノシステイン、ピロリジン、ランチオニン、2-アミノイソ酪酸、デヒドロアラニン、γ-アミノ酪酸、オルニチン及びシトルリン。非標準アミノ酸は、通常、標準アミノ酸に対する改変により形成される。本発明によれば、アミノ酸は、ホモシステインS-アデノシルメチオニン及びヒドロキシプロリンにも相当し得る。] [0018] 本発明はまた、配列番号1により表されるアミノ酸配列を含んでなることを特徴とする少なくとも1つのポリペプチドの変異形又はアイソフォームの使用に関する。 本発明は、ポリペプチドが配列番号4、配列番号6及び配列番号7(N末端24アミノ酸が欠失している配列番号6に相当)のアミノ酸配列に相当する場合、対象者の生物学的試料におけるEBVウイルス再活性化のインビトロ及びエクスビボスクリーニングのためのこれらポリペプチドの使用には関しない。] [0019] 本発明の1つの実施形態は、以下のアミノ酸配列:-X1-P-X2-P-X3-P-X4- (式中: X1は-A1-A2-A3であり(A1はF、Y、Wから選択され、A2はS、T、Yから選択され、A3はG、A、V、L、Iから選択される)、 X2はQ、N、E、Dから選択され、 X3はG、A、V、L、Iから選択され、 X4は-B1-B2-B3-B4-である(B1はE、D、N、Qから選択され、B2はN、Q、D、Eから選択され、B3はG、A、V、L、Iから選択され、B4はF、Y、W、X1、X2、X3から選択される)) を少なくとも含んでなるZEBRAタンパク質由来ポリペプチドの、EBV感染に関連する病的状態を患う対象者の生物学的試料におけるEBVウイルス再活性化のインビトロ及びエクスビボスクリーニングのための使用に関する。] [0020] P125 ZEBRAポリペプチドに相当するポリペプチドは、配列番号4により表される。P125ポリペプチドは、ZEBRAタンパク質中に含有され、ZEBRAタンパク質のアミノ酸59〜93に相当する。 配列番号1のポリペプチドがP125 ZEBRAポリペプチドである場合、X1、X2、X3及びX4は次のように規定される: X1:配列番号2により表されるGQLTAYHVSTAPTGSWFSA、 X4:配列番号3により表されるENAYQAYAPQLF、 X2:Q及び X3:A。] [0021] 本発明の別の特定の実施形態において、ポリペプチド-X1-P-X2-P-X3-P-X4-は、配列番号5により表されるP100 ZEBRAポリペプチドに相当する。P100 ZEBRAポリペプチドは、ZEBRAタンパク質のアミノ酸75〜86に相当する。よって、用いられるポリペプチドのアミノ酸配列は、-F-S-A-P-Q-P-A-P-E-N-A-Y-である。] [0022] 本発明によれば、配列番号1により表される以下のアミノ酸配列を少なくとも含んでなるZEBRAタンパク質由来ポリペプチドは、ZEBRAタンパク質由来の上記ポリペプチドの検出又は係留(achoring)を可能にする分子又は化合物をグラフト(graft)するために改変することもできる。 例えば、このような分子又は化合物は、当業者により通常用いられる、ビオチン、ストレプトアビジン、タンパク質タグ、蛍光分子などであり得る。 よって、本発明による別の具体的ポリペプチドは、G-S-KペプチドがP100配列のC末端に付加されたP100ポリペプチド(配列番号5)に相当する、配列番号8(-F-S-A-P-Q-P-A-P-E-N-A-Y-G-S-K-)のアミノ酸により表される。] [0023] 本発明によれば、用語「ポリペプチド」及び「ペプチド」は、少なくとも2アミノ酸によって構成されるタンパク質のフラグメントを意味する。拡張により、「ZEBRAタンパク質のポリペプチド」とは、少なくとも配列番号1によって構成されるZEBRAタンパク質のフラグメントを意味する。] [0024] 本発明によれば、「変異形」は、参照ポリペプチドと異なるが必須の特性を保持するポリペプチドと規定される。変異形及び参照ポリペプチドは、例えば90%のアミノ酸同一性、好ましくは95%のアミノ酸同一性、より好ましくは99%のアミノ酸同一性を有する類似のアミノ酸配列を有する。 「アイソフォーム」は、本発明によれば、同じ遺伝子のオールタナティブスプライシングの結果である遺伝子産物によるか又は配列が多様化した幾つかの相同遺伝子の発現の結果である産物によりコードされる、必須の保存された特性を有し、参照ポリペプチドと異なるポリペプチドと規定される。] [0025] 本発明の使用により、対象者からの生物学的試料において、上記のZEBRAポリペプチドを指向するIgG抗体の存否を決定することが可能になる。 1つの実施形態において、本発明はまた、ZEBRAタンパク質由来の少なくとも1つのポリペプチドの、EBV感染に関連する病的状態を患う対象者の生物学的試料におけるEBVウイルス再活性化のインビトロ及びエクスビボスクリーニングのための使用であって、EBV感染に関連する病的状態が、免疫無防備状態の宿主に特異的な腫瘍、免疫応答性の宿主の腫瘍及びEBVに関連するウイルス症候群を含んでなる群から選択される使用に関する。 本発明の生物学的試料は、体液、好ましくは血液又は血漿である。体液は、結局のところは、唾液、尿又はリンパ液であり得る。他の任意の体液も本発明で考えられる。] [0026] 本発明によれば、EBV感染に関連する病的状態は、その間にEBVウイルスがウイルス宿主細胞中に存在する病的状態と規定される。 3つの異なる段階がEBVウイルス感染を代表する:原感染(primo-infection)、潜伏段階及び再活性化。本発明によれば、EBV感染に関連する病的状態は、好ましくはウイルス再活性化をいうが、潜伏段階を排除するものではない。しかし、本発明は、EBVウイルスの原感染に対応する病的状態を含まない。] [0027] EBV感染に関連する病的状態を患う対象者は、当業者に公知である、この不健康状態の特徴的症状を発症する。不健康状態に特徴的な症状は、該不健康状態に関する生理病理学的知識及び臨床的な知識により決定される(Henle W及びHenle G, 1981)。 本発明において、用語「病的状態」、「不健康状態」、「疾患」及び「悪性度」は、身体機能を損なう生物の異常状態を規定するために、等しく用いられる。 本発明において記載される病的状態はEBV感染に関連する。より具体的には、これらは、日和見感染に対する感染し易さを導く免疫系障害に関連する病的状態に関する。] [0028] −本発明において規定される免疫無防備状態の宿主に特異的な腫瘍は、B細胞リンパ球増殖性疾患及び平滑筋細胞腫瘍を含む。 −本発明において規定される免疫応答性宿主の腫瘍は、単核細胞及び上皮細胞の感染に関連する病的状態、例えばホジキンリンパ腫及びバーキットリンパ腫、並びに非B細胞の感染に関連する病的状態、例えばT細胞及びNK細胞リンパ腫及び上咽頭癌(NPC)を含む。] [0029] 本発明は、ポリペプチドX1-P-X2-P-X3-P-X4-(配列番号1)又は該ポリペプチドの変異形若しくはアイソフォームを特異的に認識する少なくとも1つの抗体の存在又は量をインビトロ及びエクスビボで決定する方法を開示し、ここで: −X1は、プロリンを除くアミノ酸、又は最後のアミノ酸がプロリンでない連続する任意の2アミノ酸から連続する任意の19アミノ酸までの配列を表すことができ、 −X2及びX3は、互いに独立して、プロリンを除く既知のアミノ酸から選択される1つのアミノ酸を表すことができ、 −X4は、プロリンを除くアミノ酸、又は最初のアミノ酸がプロリンでない連続する任意の2アミノ酸から連続する任意の12アミノ酸までの配列を表すことができ、 前記抗体は、EBV感染に関連する病的状態を患う対象者の生物学的試料中に存在する傾向にある。 本発明によれば、この方法は、P125 ZEBRAポリペプチド(配列番号4)又は配列番号6若しくは配列番号7のポリペプチドを特異的に認識する少なくとも1つの抗体の存在又は量のインビトロ及びエクスビボ決定には関しない。] [0030] 好ましい実施形態において、本発明は、配列番号1のポリペプチド(式中: X1は-A1-A2-A3であり(A1はF、Y、Wから選択され、A2はS、T、Yから選択され、A3はG、A、V、L、Iから選択される)、 X2はQ、N、E、Dから選択され、 X3はG、A、V、L、Iから選択され、 X4は-B1-B2-B3-B4-である(B1はE、D、N、Qから選択され、B2はN、Q、D、Eから選択され、B3はG、A、V、L、Iから選択され、B4はF、Y、W、X1、X2、X3から選択される))を特異的に認識する上記抗体の少なくとも1つの存在又は量をインビトロ及びエクスビボで決定する方法を開示する。] [0031] 好ましい実施形態において、本発明は、P100 ZEBRAポリペプチドに相当する配列番号5のポリペプチドを特異的に認識する上記の抗体の少なくとも1つの存在又は量をインビトロ及びエクスビボで決定する方法を開示する。] [0032] 本発明によれば、少なくとも1つの抗体の存在の決定は、抗体が生物学的試料中で検出できれば、該抗体が生物学的試料中に存在するとみなせることを示す。逆に、抗体が本発明の方法により検出できなければ、該抗体は生物学的試料中に存在しないとみなせる。 抗体は、本発明において、B細胞により産生される全ての免疫学的分子:免疫グロブリン(Ig)と規定される。よって、本発明によれば、全ての可溶性及び不溶性の免疫グロブリン(例えば、IgG、IgM、IgA及びIgD)が検出可能である。本発明によれば、好ましくはIgG抗体が検出される。] [0033] 少なくとも1つの抗体の量の定量決定とは、本発明において、該抗体の量を測定することをいう。 抗体の量は、抗体量を少なくとも2つの対照試料と比較する従来の定量プロトコルを用いて測定される。これら対照試料は、少なくとも、1つの陰性試料及び1つの陽性対照試料によって代表される。抗体量の尺度に関連付けられる値は、対照陰性試料ではゼロであり、抗体量の尺度に関連付けられる値は、対照陽性試料において正である。よって、生物学的試料中に抗体が存在しない場合、定量値はゼロである。一方、抗体が存在する場合、定量値はゼロより大きい。 抗体の存在又は量は、当該技術において通常に用いられる任意のルーチンのプロトコルにより決定できる。] [0034] 本発明の方法によれば、ポリペプチドは、対象者の生物学的試料中に存在する傾向にある少なくとも1つの抗体により特異的に認識される。抗体が存在する場合、認識は特異的である。このことは、抗体が、上記のポリペプチド又は該ポリペプチドの変異形若しくはアイソフォームとのみ相互作用するが、別のポリペプチドとは相互作用しないことを意味する。 本発明は、生物学的試料において、配列番号1の配列からなるペプチドを特異的に認識するIgG抗体の検出を可能にする方法について記載する。 好ましい実施形態において、本発明は、生物学的試料において、配列番号5に相当するポリペプチド又はその変異形若しくはアイソフォームを特異的に認識する抗体の検出方法に関する。] [0035] 本発明で開示される方法は、具体的な実施形態において、少なくとも2つの工程を含んでなる: a.患者の生物学的試料を、少なくとも1つのポリペプチド、好ましくは配列番号1、配列番号8及び配列番号5並びにそれらの変異形及びアイソフォームからなる群より選択されるポリペプチドと接触させる工程、 b.前記ポリペプチドと前記生物学的試料中に存在する傾向にある抗体との免疫複合体の形成を検出する工程。] [0036] 所望により、上記方法に補充工程を加えることができる。この追加工程は、形成した免疫複合体の量を対照試料の形成した免疫複合体の既知量と比較することによって、形成した免疫複合体の量の定量を可能にする。この定量化は、例えば形成した免疫複合体の値を、標準曲線を規定する既知の免疫複合体の値と比較する、ルーチンプロトコルにより行うことができる。 本発明による方法は、P125 ZEBRAポリペプチド(配列番号4)又は配列番号6若しくは配列番号7のポリペプチドを特異的に認識する少なくとも1つの抗体の存在又は量のインビトロ及びエクスビボでの決定に関しない。] [0037] 用語「免疫複合体」(抗原-抗体複合体とも呼ばれる)は、エピトープ(抗原)と、このエピトープを指向する抗体との間の相互作用の結果物を述べる。本発明に関与する上記の抗原は、配列番号1及び配列番号5のアミノ酸配列からなる上記のポリペプチド、及びそれらの変異形又はアイソフォームに相当する。 前記免疫複合体の検出は、対象者の生物学的試料中に存在する傾向にある前記抗体を特異的に認識するモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体を用いて行われる。この認識は直接的である。 検出手順の間、検出に用いられる抗体は、通常、マーカーで標識される。抗体標識に用いられるマーカーは、当業者により通常用いられるマーカーから選択され、特に、放射性同位体マーカー、酵素、蛍光剤、発光剤、磁性粒子などから選択される。形成した免疫複合体のこの検出は、従来技術で公知の従来法、例えばELISA、免疫組織化学及び細胞化学、免疫沈降、ウェスタンブロットその他の任意の免疫学的方法を用いて行われる。本発明の好ましい方法は、ELISA及びイムノクロマトグラフィーである。] [0038] 本発明の方法は、少なくとも1つの抗体を含有する傾向にある対象者の生物学的試料を、本発明のポリペプチド(すなわち、配列番号1及び配列番号5のアミノ酸配列により表されるポリペプチド及びそれらの変異形又はアイソフォーム)と接触させることにある。 前記対象者の生物学的試料が前記ポリペプチドを認識する傾向にある抗体を含有する場合、免疫複合体が形成され得る。] [0039] この免疫複合体は、生物学的試料中に含有される抗体を特異的に認識する抗体(検出抗体とも呼ばれる)を用いて検出される。この免疫複合体は、形成した免疫複合体の量を対照複合体の量と比較することによって、最終的に定量することができる。これら対照複合体は、本発明のポリペプチドを特異的に認識する抗体の既知量を用いることにより得られる。 よって、本発明の方法により、生物学的試料が本発明に記載されるポリペプチドを指向する抗体を含有するかを決定することが可能になる。これら抗体の存在により、生物学的試料が由来する個体が、EBVウイルス再活性化に関連する病的状態を患っているとの決定が可能になる。] [0040] 好ましい実施形態において、本発明は、ポリペプチドが支持体、好ましくはマイクロタイタープレートに固定化されている、少なくとも1つの抗体の存在又は量をインビトロ及びエクスビボで決定する方法を開示する。] [0041] 好ましい実施形態において、本発明は、ELISA試験である、前記ポリペプチドと特異的にハイブリダイズする傾向にある抗体の存在を決定する方法を記載する。したがって、生物学的試料中に含有される抗体を捕捉するために用いられるポリペプチドは、支持体に固定される。当業者に通常用いられる支持体は、ビーズ、プレートなどである。より具体的には、本発明で用いられるポリペプチドは、好ましくは、マイクロタイタープレートの底に付着される。] [0042] 好ましい実施形態において、本発明の方法において記載される抗体の検出は、対象者の生物学的試料中に存在する傾向にある抗体のFcフラグメントに相当する 本発明によれば、検出抗体は、対象者の生物学的試料中に含有される抗体のFc鎖と相互作用することができる。] [0043] また、本発明は、配列番号1(X1はプロリンを除くアミノ酸又は最後のアミノ酸がプロリンでない少なくとも2〜19アミノ酸を含んでなるアミノ酸配列から選択され、X2及びX3は互いに独立して、プロリンを除くアミノ酸に相当し、最初のアミノ酸はプロリンでなく、X4はプロリンを除くアミノ酸又は少なくとも2〜12アミノ酸を含んでなるアミノ酸配列から選択される)配列番号5又は配列番号8並びにそれらの変異形及びアイソフォームからなる群より選択され、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を可能にする支持体(例えば、ビーズ、ELISAプレート、マイクロタイタープレートのような当該分野で用いられる通常の支持体)に固定化された少なくとも1つのポリペプチドを含んでなる、対象者におけるEBV再活性化のインビトロ及びエクスビボでの決定のためのELISAキットを開示する。] [0044] 本発明において開示されるELISAキットはまた、免疫複合体形成の検出を可能にする物質を含有し得る。よって、前記キットは、必要に応じて、例えば、ヒト抗体の免疫グロブリンの定常鎖(Fcフラグメント)を認識する検出抗体を含有し得る。前記検出抗体は、当該分野において通常用いられる物質(例えば、放射性同位体マーカー、酵素、蛍光剤、磁性粒子)で標識される。] [0045] 以下の実施例1〜5及び図1〜2は本発明を説明する。] 図1 図2 図面の簡単な説明 [0046] 図1は、P125 ZEBRAポリペプチドと、そのポリペプチドであるP98、P99、P100及びP101とのアミノ酸配列アラインメントを示す。番号付けは、ZEBRA全長タンパク質の番号付けに基づく。 図2は、EBV再活性化を有する8名の患者の血清学的反応性プロフィールを表す。P125 ZEBRAポリペプチドに由来するポリペプチドP98、P99、P100及びP101をマイクロタイタープレートに被覆した。免疫反応性は、405nmでの吸光度を測定することにより決定した。X軸は、それぞれP98(59〜70)、P99(67〜78)、P100(75〜86)及びP101(83〜95)を表す。Y軸は、相対的吸光度をナノメートルで表す。輪は各患者を表す。] 図1 図2 [0047] 実施例1:P98、P99及びP101のポリペプチドと比較したP100の反応性。 背景: 先の特許出願において、本発明者らは、P130 ZEBRA由来ペプチドが、患者のEBV原感染を決定するために有効であり、P125 ZEBRA由来ペプチドが、上咽頭癌を患う患者のEBV再活性化を決定するために有効であることを示した。 免疫学的検査を単純化し、ペプチド製造の費用を低減させるために、本発明者らは、P125 ZEBRA由来のペプチドの免疫原性を分析する。4つのポリペプチドをP125 ZEBRAペプチドから作製する:すなわち、P98、P99、P100及びP101ポリペプチドである。P98〜P101とP125との配列アラインメントを図1に示す。] 図1 [0048] EBV細胞溶解サイクルが活性化した患者の血清を、P98〜P101反応性を決定するためにELISA試験により試験する。これら患者は、血清中でZEBRA全長タンパク質に対する抗体が検出されるので、活動性EBV感染を患っているとみなされる。] [0049] ELISA: マイクロタイタープレートのウェルを、以下のように抗原で被覆する: −ペプチドを各ウェルに100ng/100μl(50nM炭酸塩-重炭酸塩緩衝液(pH9.6)で希釈)の割合で入れる。. −プレートを放置して37℃にて1晩インキュベートする。 −プレートをリン酸塩-0.1% Tween緩衝液(PBST;pH7.4)で3回洗浄する。 −希釈血清をウェルに100μl/ウェルの割合で入れる。 −血清を37℃にて1時間インキュベートし、続いてPBSTで3回洗浄する。] [0050] −100μlの抗ヒトIgG/ペルオキシダーゼコンジュゲートを加える。IgG/ペルオキシダーゼコンジュゲートは、製造業者の指示書に従って(PBSTで)希釈する。 −IgG/ペルオキシダーゼを37℃にて30分間インキュベートし、続いてPBSTで洗浄する。 −クエン酸緩衝液(pH4)中テトラメチルベンジジン(0.5%)及び過酸化水素(0.05%)の溶液を用いて(100μl/ウェル)、ペルオキシダーゼの視覚化を行う。反応期間は10分間であり、遮光する。 −各ウェルに1N硫酸溶液を加えることにより反応を停止する。 −読み取りを分光光度計で行い、吸光度を450nmにて測定する(A450)。 P98〜P101ポリペプチドの免疫反応性を図2に示す。] 図2 [0051] 解釈 各患者の血清を、上記のELISAに従って試験する。ポリペプチドP98、P99又はP101を含有するマイクロタイターウェルは全て、8つの試験血清と低レベルの反応性を有する(405nmの吸光度が0.5未満)。対照的に、試験血清は全て、P100ポリペプチドと高親和性を有し、P98〜P99及びP101と比較して7倍増大した吸光度を示す。 したがって、P125 ZEBRAポリペプチド中では、P100ポリペプチドのみが、抗ZEBRA全長タンパク質に対する有効な反応性を有する。] [0052] 実施例2:EA、VCA及びEBNAEBV抗原と比較したP100の反応性 背景: 移植プロトコルにおいて、移植を容易にし、移植片拒絶を最小にするために、患者を免疫抑制療法で処置する。 しかし、これら処置の間、潜在性EBV感染を有する患者の幾人かは、免疫系の効率の低下に起因して、EBV反応を有する。 よって、リスクのある患者では、EBV再活性化の追跡調査が不可欠である。] [0053] 通常用いられるインビトロ診断は、VCA、EA及びEBNAEBVウイルスタンパク質を指向する抗体の検出に基づく。 EBVウイルスの再活性化(又は二次感染)は −VCA(>1:320)及び −EA(>1:40) を指向する幾つかの抗体の存在により規定される。 これら抗体の存在は、EBNA(>1:10)を指向する抗体の存在(又は確立が可能であれば前からの存在(pre-existence))と共に同時に検出できる。] [0054] 対照的に、潜在性感染は −抗VCAIgMの不在、 −以下のもの全ての不在: −抗EAIgG(<1:10)、 −抗VCA IgG(<1:10)及び −抗EBNA IgG(<1:10) により規定される。] [0055] EBV再活性化診断を単純化し、費用を低減させるために、抗P100抗体の存在を、EBV再活性化に関連する病的状態を患っているか又は患っていない患者において評価し、以前に用いられていたマーカーであるEBNA、EA及びVCAと比較する。更に、抗P100抗体の存在と患者の病態との間を相関させる。] [0056] 患者 EBV再活性化を有する19名の患者(1〜19)の同齢集団(cohort)からの血清を試験し、EBVウイルスの免疫原性ペプチドを指向する抗体の存在を評価する。 血清は、PBS(1M NaCl)-5%胎仔ウシ血清-0.1% Tween緩衝液(PBSST)中で1/100に希釈する。 抗P100抗体及び抗ZEBRA抗体(全長融合タンパク質GST-ZEBRAを認識)の検出を下記の者からの血清で行う: −EBV再活性化を有する移植患者(患者#1〜#15)、 −EBV再活性化を有する健常患者(#16〜#19)、及び −潜在性感染を有する健常血液提供者(#20〜#22)。] [0057] 試験は、実施例1に記載のELISAを用いて行う。 血清の各希釈物を、二連で、一方はペプチド抗原に対して、他方は抗原を含まないカップ(対照ウェル)に対して試験する。 よって、吸光度に関して採用した最終値は、抗原を含有するウェルの平均吸光度と対照ウェルの平均吸光度との差(ΔA)から得られる値である。下記表1は、22の異なる血清のアッセイを示す。] [0058] ] [0059] 解釈 EBV再活性化を有する移植患者15名の同齢集団において、13名の患者は、ELISAP100 ZEBRAポリペプチドを用いて著しい反応性を有する。抗VCA抗体、抗EBNA抗体及び抗EA抗体が存在しEBV再活性化を示しているが、2名の患者(患者#5及び患者#14)だけが、抗EBV P100 ZEBRA抗体の存在に対して陰性の応答を示す。 したがって、P100 ZEBRAポリペプチドを用いるEBV再活性化検出は、有効性87%の満足できる結果をもたらす。] [0060] EBV再活性化を患う健常患者から提供された血清のP100 ZEBRA反応性は、3名の試験患者の全てが陽性であるので、同様の結果を与える。 対照として、健常血液提供者(EBV潜在性感染を有する)は、P100 ZEBRAポリペプチドと反応しない血清を有する。 したがって、P100 ZEBRAポリペプチドは、移植後であってもなくても、患者において、EBV再活性化を有効に検出するために容易に用いることができる。P100 ZEBRAペプチドは特異的である。なぜなら、これは、EBV陰性患者起源の血清ともEBV潜在性感染を有する患者起源の血清とも交差反応しないからである。] [0061] 実施例3:抗VCA抗体、抗EA抗体及び抗EBNA抗体と比較した抗P100抗体の動態研究 背景 EBV再活性化の迅速な検出は、患者を迅速に管理するために重要なステップである。 現在までに、血清中の抗体EA、抗体VCA及び抗体EBNAの上昇だけが調べられている。IgG検出がIgM検出の後に続くことが周知である。 よって、本発明者らは、抗EA抗体、抗VCA抗体及び抗EBNA抗体並びに抗P100 ZEBRA抗体の動態を比較した。 ZEBRAELISAは、実施例1に記載のELISAに相当する。] [0062] 2名の移植患者を試験する。血清試料を第0日に集める。第0日は移植プロトコルの開始日に相当する。 手術後、血清試料を10〜120日又は210日間繰り返し集める。 抗EA、VCA、EBNA及びP100 ZEBRAIgGの存在を、120日間(患者#1)又は210日間(患者#2)評価する。 結果を下記表2に示す。] [0063] ] [0064] 解釈: 患者#1:この患者は、第0日にP130に対するIgMが有意に検出されるので、手術前から活動性EBV感染を有している。 手術後、P100 ZEBRAポリペプチドでは第20日に有意に活動性EBV感染が検出されるが、VCAポリペプチドでは第40日になってやっと検出される。実際、第10日では、抗VCAIgG抗体力価は、陰性の閾値に近いので、活動性EBV感染を診断するほど有意ではない。 この症例では、P100 ZEBRAポリペプチドは、通常用いられる抗EA抗体、抗EBNA抗体及び抗VCA抗体の検出の10日前に、活動性EBV感染について有意な結果を示す。] [0065] 患者#2:この患者は、第0日にはP130に対するIgMが検出不能であるでの、手術前には活動性EBV感染を有していない患者である。 手術後、第55日にP100 ZEBRAポリペプチドで活動性EBV感染が有意に検出されるが、VCAポリペプチドでは第90日になってやっと検出される。実際、第55日では、抗VCA抗体IgG力価は、陰性の閾値に近いので、活動性EBV感染を診断するほど有意ではない。 この症例では、P100 ZEBRAポリペプチドは、通常用いられる抗EA抗体、抗EBNA抗体及び抗VCA抗体の検出の30日前に、活動性EBV感染について有意な結果を示す。 2名の移植患者の手術後の追跡調査に関するこれら結果は、VCA、EA及びEBNAに対する抗体と比較して、抗P100 ZEBRA抗体の検出の早期性を示す。] [0066] 実施例4:EA、VCA、EBNAEBV抗原及びP125と比較したP100の反応性 EBV再活性化を有する5名の患者(1〜5)の同齢集団からの血清を試験し、EBVウイルスの免疫原性ペプチドを指向する抗体の存在について評価する。 血清は、PBS(1M NaCl)-5%胎仔ウシ血清-0.1% Tween緩衝液(PBSST)中で1/100に希釈する。 抗P100抗体及び抗P125抗体の検出を下記の者からの血清で行う: −EBV再活性化を有する患者(患者#1〜#5)及び −潜在性感染を有する健常血液提供者(#6)。 結果を下記表3に示す。] [0067] ] [0068] 解釈: EBV再活性化を有する5名の患者の同齢集団において、全ての患者が、ELISAP100 ZEBRAポリペプチド及びP125 ZEBRAを用いて有意な反応性を有する。 対照として、健常血液提供者(EBV潜在性感染を有する)は、P100 ZEBRAポリペプチドと有意には反応しない血清を有する。 更に、P100 ZEBRAポリペプチドは、EBV再活性化の検出を、P125ポリペプチドを用いる検出より著しく重要にする(患者1についての1.3×〜患者4についての2×)。 P100 ZEBRAペプチドは特異的である。なぜなら、これは、EBV陰性患者起源の血清ともEBV潜在性感染の患者起源の血清とも交差反応しないからである。 したがって、P100は、EBV再活性化の検出についてP125より有効である。] [0069] 実施例5:P100改変ポリペプチド(mP100;配列番号8)を用いるELISA mP100ポリペプチドを含んでなるELISAは、以下のものである。 mP100はC末端でビオチン化されている。 被覆: mP100ポリペプチドを、PBS又は炭酸塩/重炭酸塩緩衝液(K2CO3 140mM、CaHCO3 240mM、pH9.5)中で最終濃度20、10、5、2.5、1.25、0.62、0.31、0.155、0.0775μg/mlに希釈する。 各希釈物100μlを、プレートのストレプトアビジン被覆ウェルに入れる。プレートを湿潤雰囲気中で4〜8℃にて一晩インキュベートする。] [0070] 洗浄: PBS-tween 0.05%を各ウェルに加え、ウェルを3回洗浄する。 飽和(ブロッキング) 300μl/ウェルのPBS-tween 0.05%-BSA 2%を加え、プレートを37℃にて1時間インキュベートする。 試験: 希釈血清をウェルに入れ、プレートを37℃にて1時間30分インキュベートする。 対照として、PBS-tween 0.05%-BSA(1%)-SVF(5%)中1000倍希釈した抗P125モノクローナル抗体(1.45mg/ml)100μlをウェルに二連で加える。] [0071] 洗浄: PBS-tween 0.05%を各ウェルに加え、ウェルを3回洗浄する。 二次抗体(ヤギIgG(H+L)抗マウス-アルカリホスファターゼ(AP)): IgGを、PBS-Tween 0.05%-BSA(1%)-SVF(5%)(0.5%)中で1/2000に希釈する。希釈物100μlを各ウェルに加える。プレートを37℃にて1時間30分インキュベートする。 洗浄:PBS-tween 0.05%を各ウェルに加え、ウェルを3回洗浄する。] [0072] 顕現(pNPP): pNPP(5mg/ml)をジエタノールアミン緩衝液(ジエタノールアミン0.097M、MgCl2 1μM、pH9.5)中に調製する。100μl/ウェルのジエタノールアミン溶液を用いる。30〜90分間の暗所での顕色。反応を、ウェルあたり50μlのNaOH 3Nの添加により停止する。 DO: プレートを405nm及び620nm(参照)で読み取る。 P100ポリペプチドを用いた実施例1〜4で得られたものと同様の結果が、P100改変ペプチドを用いて得られた。] [0073] ] [0074] ]
权利要求:
請求項1 以下のアミノ酸配列:-X1-P-X2-P-X3-P-X4-(配列番号1)(式中:X1は、プロリンを除くアミノ酸、又は最後のアミノ酸がプロリンでない少なくとも2〜19アミノ酸を含んでなるアミノ酸配列から選択され、X2及びX3は、互いに独立して、最初のアミノ酸がプロリンでない、プロリンを除くアミノ酸に相当し、X4は、プロリンを除くアミノ酸、又は少なくとも2〜12アミノ酸を含んでなるアミノ酸配列から選択される;但し、-X1-P-X2-P-X3-P-X4-ポリペプチドは配列番号4でも配列番号6でも配列番号7でもない)を少なくとも含んでなるZEBRAタンパク質に由来する少なくとも1つのポリペプチドの、EBV感染に関連する病的状態を患う対象者の生物学的試料におけるEBVウイルス再活性化のインビトロ及びエクスビボスクリーニングのための使用。 請求項2 前記ポリペプチドが少なくとも以下のアミノ酸配列:-X1-P-X2-P-X3-P-X4-(配列番号1)(式中:X1は、-A1-A2-A3(A1はF、Y、Wから選択され、A2はS、T、Yから選択され、A3はG、A、V、L、Iから選択される)であり、X2はQ、N、E、Dから選択され、X3はG、A、V、L、Iから選択され、X4は-B1-B2-B3-B4-(B1はE、D、N、Qから選択され、B2はN、Q、D、Eから選択され、B3はG、A、V、L、Iから選択され、B4はF、Y、W、X1、X2、X3から選択される)である)を含んでなる請求項1に記載のZEBRAタンパク質に由来する少なくとも1つのポリペプチドの使用。 請求項3 前記ポリペプチドが、配列-F-S-A-P-Q-P-A-P-E-N-A-Y-(配列番号5)及び配列番号8の配列により特徴付けられるZEBRA P100フラグメントから選択される請求項1又は2に記載のZEBRAタンパク質に由来するポリペプチドの使用。 請求項4 EBV感染に関連する病的状態が、免疫無防備状態の宿主に特異的な腫瘍、免疫応答性の宿主の腫瘍及びEBVに関連するウイルス症候群を含んでなる群から選択される請求項1〜3のいずれか1項に記載のZEBRAタンパク質に由来するポリペプチドの使用。 請求項5 少なくとも以下のアミノ酸配列:-X1-P-X2-P-X3-P-X4-(配列番号1)(式中:X1は、プロリンを除くアミノ酸、又は最後のアミノ酸がプロリンでない少なくとも2〜19アミノ酸を含んでなるアミノ酸配列から選択され、X2及びX3は、互いに独立して、最初のアミノ酸がプロリンでない、プロリンを除くアミノ酸に相当し、X4は、プロリンを除くアミノ酸、又は少なくとも2〜12アミノ酸を含んでなるアミノ酸配列から選択される;但し、-X1-P-X2-P-X3-P-X4-ポリペプチドは配列番号4でも配列番号6でも配列番号7でもない)を含んでなるZEBRAタンパク質に由来する少なくとも1つのポリペプチドを特異的に認識する少なくとも1つの抗体の存在又は量をインビトロ及びエクスビボで決定する方法であって、前記抗体が、EBV感染に関連する病的状態を患う対象者の生物学的試料中に存在する傾向にある方法。 請求項6 前記抗体が:X1が、-A1-A2-A3(A1はF、Y、Wから選択され、A2はS、T、Yから選択され、A3はG、A、V、L、Iから選択される)であり、X2がQ、N、E、Dから選択され、X3がG、A、V、L、Iから選択され、X4が-B1-B2-B3-B4-(B1はE、D、N、Qから選択され、B2はN、Q、D、Eから選択され、B3はG、A、V、L、Iから選択され、B4はF、Y、W、X1、X2、X3から選択される)である配列番号1のポリペプチドを特異的に認識する、請求項5に記載の少なくとも1つの抗体の存在又は量をインビトロ及びエクスビボで決定する方法。 請求項7 前記抗体が、配列番号5又は配列番号8のポリペプチドを特異的に認識する請求項4又は5に記載の少なくとも1つの抗体の存在又は量をインビトロ及びエクスビボで決定する方法。 請求項8 以下の工程:a.前記患者からの生物学的試料を前記ポリペプチドと接触させる工程、b.前記ポリペプチドと、前記生物学的試料中に存在する傾向にある抗体との免疫複合体の形成を検出する工程、c.形成した免疫複合体の量を定量する任意の工程を含んでなる、請求項5〜7のいずれか1項に記載の少なくとも1つの抗体の存在又は量をインビトロ及びエクスビボで決定する方法。 請求項9 前記ポリペプチドが支持体、好ましくはマイクロタイタープレートに固定されている請求項8に記載の方法。 請求項10 前記検出が、前記抗体のFcフラグメントを検出できる抗体を用いて行われる請求項5〜9のいずれか1項に記載の方法。 請求項11 −下記のアミノ酸配列により特徴付けられる、ELISAプレートに固定された少なくとも1つのポリペプチド配列番号1(式中、X1はプロリンを除くアミノ酸、又は最後のアミノ酸がプロリンでない少なくとも2〜19アミノ酸を含んでなるアミノ酸配列から選択され、X2及びX3は互いに独立して、最初のアミノ酸がプロリンでない、プロリンを除くアミノ酸に相当し、X4はプロリンを除くアミノ酸、又は少なくとも2〜12アミノ酸を含んでなるアミノ酸配列から選択される)、又は配列番号5、又は配列番号8−任意に、ヒト抗体のFcフラグメントを認識する抗体を含んでなる、対象者におけるEBV再活性化をインビトロ及びエクスビボで決定するELISAキット。
类似技术:
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引用文献:
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